平成十六年大相撲名古屋場所中日(後編)


※右側(西方)の画像をクリックすると、一つ下(次の段)の画像にジャンプします。


東 方

西 方

各画像の下に、解説の文章が書かれています
御当所力士の琴光喜(左)が仕切ります。相手は岩木山(右)。
土俵入りの時にも増して、いざ取組の時には更に熱烈な声援が。
当たり前の事ですけど、大阪で見る時とは全く雰囲気が違いますね。
ましてやこの時点で、琴光喜は4連敗中だったのだから、尚更です。
入幕から僅か6場所で優勝も果たしながら、その後の番付の上下は
ちょっと納得がいかないところ。『大関・琴光喜』誕生は実現
するのでしょうか?さて、この日の一番では琴光喜が3日目以来の
白星を挙げ、館内やんやの喝采でした。
各画像の下に、解説の文章が書かれています
黒海と出島がちりを切ります。白人である黒海は当然色が白いですが、
出島もなかなか色白の力士です。元大関として、新進気鋭の黒海には
意地を見せたかったところでしょう。勝負も出島が気迫で勝り、黒海を
下しました。上位に上がっても負け越し知らずで、地力を付けている
黒海。それに対して出島は、10日目で7勝3敗として勝ち越し確実と
思われながら、その後、5連敗で負け越し。悔やまれるところです。



土俵を掃き清める呼び出しですが、実はこの写真で私が
最も写そうとしていたのは、元横綱の貴乃花審判です。
引退2年目にして早くも審判になったのは、私の知る限りでは、
昭和36年の春日野親方(元横綱・栃錦)以来だと思います。
流石に審判としては非常に若さが際立ちますね。
因みに右側に座っている審判は、蔵前国技館最後の優勝者で、
現理事長である横綱・北の湖に、最後の白星と黒星両方を
献上した、元関脇・多賀竜の鏡山(元勝ノ浦)親方です。

ピンボケな画像で申し訳無いですが、力水を付けるために、
土俵下待機する琴龍です。地味ながら時々上位を食って
存在感を示す琴龍。この場所も大関・武双山に勝ちました。
平成14年に行われた池田巡業では、大銀杏結い実演の
モデル力士も務めていました。



これも上手く撮れてはいませんが(今回、こういうのが多い)、
勝ち名乗りを受ける、関脇・栃東です。大関を陥落していたこの場所、
12日目に全勝の横綱・朝青龍を倒して9勝2敗とした一番は
見事でした。もう一度、優勝してほしいですね。

大関・武双山と、関脇・北勝力です。先場所優勝同点で、
いざ新関脇(新三役)に昇進した北勝海。平幕だった先場所も下位
ではなく、上位、それも筆頭だったとあって、今場所もかなり期待して
いました。それがここまで精彩を欠くとは・・・・・。体調が悪かった
のではなければ、やはり気力的に乗れなかったのでしょうか?



角番だった大関・武双山。この場所、
1勝3敗から7連勝した時は復活成るか?とも思いましたが、
勝ち越した後、連敗したのはやはり物足りないところでした。
しかも14日目の一番でまたも左肩を怪我。
七転び八起きと言いますが、本当に悲壮感さえ伝わって
きます。もう一度、12勝以上を挙げて欲しいですね。

大関・千代大海が勝って土俵下に、そして控えに座っていた
琴ノ若が、呼び出されていざ立ち上がろうとしています。
いよいよ結びの一番、琴ノ若ー朝青龍戦がやってきました。
そしてこの一枚で私が密かに写したかったのが、右方向、
花道から列を連ねてくる呼び出しの人達です。そう、この一番も懸賞が
凄かったのです。何本回ったか忘れてしまいましたが、とにかく
横綱・朝青龍の一番にかかる懸賞数は桁が違います。それだけ、
この横綱が、最高位にして“ゼニの取れる”力士だという事でしょう。
さてこの一番、私は横綱の快勝を予想していましたが・・・・・。



行司が結びを告げる口上を述べる間、塩の前で待機する
朝青龍と琴ノ若。両者じっと精神を統一させているのがよく
伝わってきました。館内も静かに見守ります。

土俵上、チリを切る両者。この時点では、
ごく『フツーの』結びの一番です。



仕切りを続ける両者。最年長琴ノ若は、前年の名古屋場所に
横綱・朝青龍に勝っており、この時点で対横綱朝青龍戦は2勝1敗
でした。その後、16年夏場所に5場所ぶりに対戦して破れ、
2勝2敗の五分に。『ミスター1分』の異名を持つ琴ノ若ですが、
スピード相撲の朝青龍に意外と分が良かった時期もあったのです。
そのため、或る意味『因縁の対戦』とも言えたこの一番なのですが、
この時は横綱が速さで琴ノ若を料理すると思っていましたが・・・・・。

さあ、この写真がこの日の観戦のハイライトです。朝青龍が琴ノ若に
裏返しにされ、軍配も琴ノ若に。館内座布団の渦と化しました。私も
正面の桝席で観戦していて、丁度琴ノ若が上手投げで勝った様に
見えました。「うわっ、すごい!」と思ったその数秒後、土俵上に審判が
いるのが飛び交う座布団の隙間から目に止まり、「あれ?」と思った
のです。「何であれで物言いが付くのだろう?完全に琴ノ若の勝ち
だったのでは?」生で観戦しているだけに、スローVTRで確認という
わけにもいかず、必死に頭の中で今の勝負を再生して記憶を追って
いました。そして、実は思いもよらない体勢に、横綱・朝青龍がなって
いたと分かったのは、その日の深夜、大阪の自宅に戻ってテレビの
『大相撲ハイライト』を見てからでした。



さて、無我夢中で座布団の乱舞する館内に向けてシャッターを
押し続けたのですが、その様子をもう一枚載せましょう。とにかく
私にとっては、ここまで座布団が飛んで館内が興奮するのを
見るのは、テレビでは何十回もあっても生では初めてでして、
貴重な思い出になりました。私も一瞬座布団を投げたろか?と思い
ましたが、極度にコントロールが悪く、後ろに投げて正面放送席を
直撃する恐れがあったため、懸命に(賢明に?)控えました。
なお、この一枚に限っては拡大版をご覧頂けます。こちらをクリック

土俵上、協議する審判です。相当長い物言いで、
気のせいかも知れませんけど、テレビで実況放送を聞きながら
見る場合よりは、よっぽど長く感じました。その間も館内からは、
声援やブーイングなど、様々な声が飛び交っていました。結局
同体取り直しと判定されましたが、正直、それを聞いた時点では、
何で取り直しなのかよく理解出来ずにいました。それにしても結びの
一番が取り直し。年間を通じても、そう何回もあることではなく、
取り敢えずは、「儲けモンだ」と素直に思いました。



取り直し後の一番は、再び四つに組む格好となったため、その瞬間の
館内の沸き様は物凄いものがありましたが、結局朝青龍が琴ノ若を
尻からズドンと土俵に落とし突けるような格好で勝ちました。私はあの
『吊り落とし』が出たか!と思いましたが、後で決まり手を調べたら
『切り返し』でした。何か一瞬、持ち上げてから落とした様に見えたの
ですが・・・・・。とにかく、最後は横綱でした。


冷静に勝ち名乗りを受けた横綱・朝青龍。対照的に館内はまたしても
座布団の嵐。2回にわたる座布団乱舞で、私の座っていた周りも、
すっかり座布団がカラになっていました。これは後から元に戻す作業が
大変でしょうね。いや〜、館内クーラーの冷気もどこへやら。
すっかり熱くなっていました。十分楽しめたと思います。

 以上、平成16年名古屋場所観戦記をお届け致しました。よもやの結びの一番同体取り直し。初めての名古屋場所観戦は、大変貴重な場面に遭遇する事が出来ました。これで今年は年に2回本場所を観戦した事になり、更に大善の引退相撲を含めると年に3回も本場所の会場へ足を運んだ事になり、いずれも初の快挙(?!)です。仕事の流れ上、11月の九州場所だけはどうしても行けそうになく、それがちょっぴり残念ですね。これはでも、定年後の楽しみに取っておきましょう。
 それにしても、御当所の力士が登場した時の館内の沸き様は、大阪よりも更に凄いと感じました。テレビで見ている限りでは、九州場所も凄そうですけどね。そして、この日私が座っていた席は、正面放送席からかなり近くで、立って後ろを向くと、中にいるアナウンサーと解説の親方がよく見えました。この日の解説は、前場所に引退した元大関・貴ノ浪の音羽山親方で、打ち出し後、席を立ったお客さんが、盛んに放送席に向かって、「たかのなみー!たかのなみー!」と呼びかけておりました。そして御本人も一瞬だけ、照れくさそうに会釈を返していましたが、これもまた印象深い光景でした。
 また、来年も是非再訪したいと思います。


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