小城錦、意外と(?)優勝力士に4回勝っていた

去る平成16年初場所限りで引退し、年寄中立を襲名した元小結・小城錦。
怪我に泣かされ、本来あるはずの力をなかなか出せない、一面悲運の力士か?という印象も持ってしまったこの小城錦だが、さすがに実力者だけあって上位にはなかなか強いものがあった。
その一つの表れとなっているのが、最高位小結の力士としても珍しい、4回の対優勝力士戦勝利である。ここにその記録を表にしたので、見てみる事にしよう。

場所 優勝力士 番付 成績 当場所
小城錦成績
備考
平成6年春場所 横綱 12勝3敗 9勝6敗 初顔でいきなり曙の土を付けたが、勝ったのはこの一場所のみ。優勝決定は、曙・貴ノ浪・貴闘力による巴戦となった。
小城錦は2場所ぶり2度目の三賞で初の技能賞となったが、この場所は小城錦・琴錦・寺尾・魁皇・貴闘力の、
新旧様々な5力士による三賞受賞となり、優勝も巴戦だったことで、大変賑やかな場所となった。
平成8年九州場所 武蔵丸 大関 11勝4敗 6勝9敗 この場所は3大関総なめを果たしながら、6勝9敗と負け越し。勝ち越していれば間違いなく三賞で、勿体ないと思ったものだ。
優勝は史上最多の5人による決定戦となった。
平成9年九州場所 貴ノ浪 大関 14勝1敗 6勝9敗 貴ノ浪は小城錦と同期同い年で、相当にライバル意識を燃やしていた。貴ノ浪の、武蔵丸に対する意識に、
密かに負けず劣らずだったのではないだろうか?この場所、貴乃花との決定戦を制した貴ノ浪に唯一土を付け、全勝潰しをやってのけた。
大関時代の貴ノ浪には5回勝っている。
平成10年夏場所 若乃花 大関 12勝3敗 8勝7敗 若乃花には際どい勝ち方だったが、小城錦は二子山勢の1横綱2大関(貴乃花・貴ノ浪・若乃花)を総なめにする暴れぶりだった。
12日目で5勝7敗となりながら、そこから踏ん張って3連勝し、勝ち越しをものにしたのは見事だった。
生涯唯一の殊勲賞を受賞し、三賞自体、これが最後となった。



以上、小城錦の持つ、ちょっと意外とも言える記録にスポットを当てた。小城錦は生涯で横綱に2回(いずれも金星)、大関に13回勝っている。顔はソックリの兄・小城ノ花が、生涯で大関に1回しか勝てなかったのに比べると、相当上位を食っている。とにかくこの力士は本来、同時期に上がった魁皇・武双山と三つ巴の大関取りをやっていても不思議ではないほど、実力はあったと思うが、いかんせん怪我が多過ぎた。
性格も勝ち気だったが、平成9年と平成10年の名古屋場所、いずれも三賞を受賞した翌場所に怪我で大負けし、次の場所は全休となっている。
特に序盤、通算11連勝をして成績も11勝4敗、技能賞を受賞した平成9年夏場所千秋楽、土佐ノ海戦で膝を痛めていなければ、次の新三役でも勝ち越して三役に定着していたかも知れない。
なかなか玄人受けする力士だったのでは?と思うが、三役在位1場所は少な過ぎた。



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