魁皇、優勝力士に16回勝つ
平成16年九州場所終了時点で、大関・魁皇は優勝力士に通算16回勝っており、これは大乃国の11回を抜いて、歴代最多の記録である。
自身も5回優勝を経験しており、優勝回数も最高位大関としては史上最多となっている魁皇。大関昇進前、歴代最多タイの、殊勲賞10回を受賞していただけあって、
優勝者との対戦でも強いものがある。ここに、その実績をまとめてみよう。
| 回数 | 場所 | 優勝力士 | 番付 | 成績 | 当場所魁皇成績 | 備考 |
| 1 | 平成6年春場所 | 曙 | 横綱 | 12勝3敗 | 9勝6敗 | 殊勲賞(初三賞)、この場所が上位初挑戦でいきなり1横綱2大関を撃破。翌場所、新三役で勝ち越し |
| 2 | 平成7年初場所 | 貴乃花 | 横綱 | 13勝2敗 | 8勝7敗 | 殊勲賞(2度目の三賞)貴乃花新横綱で、決定戦で大関・武蔵丸を破って優勝 |
| 3 | 平成7年九州場所 | 若乃花 | 大関 | 12勝3敗 | 9勝6敗 | 敢闘賞(初)若乃花、貴乃花との同部屋決戦を制して優勝 |
| 4 | 平成8年名古屋場所 | 貴乃花 | 横綱 | 13勝2敗 | 10勝5敗 | 殊勲賞(6回目)前場所が11勝4敗で、初めて2場所連続2桁勝つ |
| 5 | 平成9年春場所 | 貴乃花 | 横綱 | 12勝3敗 | 12勝3敗 | 殊勲賞(7回目)魁皇と貴乃花は同点。曙、武蔵丸を含む4人の決定戦となる |
| 6 | 平成10年夏場所 | 若乃花 | 大関 | 12勝3敗 | 7勝8敗 | 若乃花、場所後横綱に昇進 |
| 7 | 平成10年秋場所 | 貴乃花 | 横綱 | 13勝2敗 | 7勝8敗 | 魁皇、3場所連続7勝8敗 |
| 8 | 平成11年春場所 | 武蔵丸 | 大関 | 13勝2敗 | 10勝5敗 | 魁皇、久しぶりの三役での二桁。武蔵丸にはかつて7連勝していた事もあるが、優勝した場所に勝ったのは初めて |
| 9 | 平成11年名古屋場所 | 出島 | 関脇 | 13勝2敗 | 8勝7敗 | 出島、曙との決定戦を制す。場所後、大関に昇進 |
| 10 | 平成13年九州場所 | 武蔵丸 | 横綱 | 13勝2敗 | 10勝5敗 | 千秋楽に対戦し、武蔵丸は既に前日に優勝決定 |
| 11 | 平成14年初場所 | 栃東 | 大関 | 13勝2敗 | 9勝6敗 | 栃東新大関、千秋楽、本割り・決定戦で千代大海に連勝して逆転初優勝。10度目にして初めて、2場所連続優勝者に勝つ |
| 12 | 平成14年夏場所 | 武蔵丸 | 横綱 | 13勝2敗 | 11勝4敗 | 千秋楽に対戦し、武蔵丸は既に前日に優勝決定 |
| 13 | 平成14年秋場所 | 武蔵丸 | 横綱 | 13勝2敗 | 12勝3敗 | 武蔵丸は千秋楽、7場所ぶりに出場した貴乃花との相星決戦を制し、優勝。魁皇はこの年、東京場所は全て優勝者に勝つ |
| 14 | 平成15年春場所 | 千代大海 | 大関 | 12勝3敗 | 10勝5敗 | 千代大海に4連勝。その後も平成16年夏場所現在で11連勝中。 |
| 15 | 平成15年夏場所 | 朝青龍 | 横綱 | 13勝2敗 | 11勝4敗 | 2場所連続優勝力士に勝ったのは意外にも(?)2度目。この翌場所は魁皇自身が4度目の優勝(大関としては3度目) |
| 16 | 平成16年九州場所 | 朝青龍 | 横綱 | 13勝2敗 | 12勝3敗 | 前場所、魁皇自身が優勝し、この場所は綱とりだった。千秋楽、優勝を決めた後の相撲で無敗だった朝青龍を破った |
以上16回の、対優勝力士戦勝利の記録をまとめた。
魁皇は、平成12年秋場所に大関に昇進している。
ここで改めて気付くのは、15回目の欄の備考でも述べたが、2場所連続優勝力士に勝ったことが、意外にも2回しか無いことである。
これでけ沢山勝っているのなら、3場所連続が1回あっても不思議ではない程なのだが、不思議というか、偶然にというか、1度も無い。
そしてもう一つ気付くことと言えば、優勝者の成績が常に2敗か3敗で、魁皇がいわゆる『全勝潰し』をした(優勝者が魁皇に敗れたのみの1敗)ことが1度も無いということである。
これも、優勝力士に勝った回数の多さを考えれば意外な事実だが、実は魁皇は1度だけ、『全勝潰し』をした事がある。
平成8年初場所の貴乃花戦がそれで、貴乃花は魁皇に敗れたのみの14勝1敗で場所を終えたのであるが、決定戦で同部屋の大関・貴ノ浪に河津掛けで破れ、優勝は逃している。
魁皇が勝った優勝力士の中で、最も多く勝った相手は貴乃花である。全盛期の横綱に滅法強い怪力大関という点では、かつて千代の富士に強かった北天佑を思い起こさせるものがある。
ただし魁皇は、大関昇進後は実は貴乃花に1度も勝っておらず、通算12回も横綱・貴乃花に勝った時の地位というのは全て関脇以下であった。これも意外と言えば意外かも知れない。
果たしてこの先、魁皇は何回優勝力士に勝つのだろうか?そして同時に、魁皇自身は何回優勝するのだろうか?